薬学生のサイクルブログ

とある薬学生がのんびり気ままに書くブログ

過去問は解かない?~分析による過去問活用術~

これを読んでいる君たちは“過去問”という材料を手に入れたとき、それをどのように調理しますか?解くのもよし。解答を丸暗記するのもよし。調理法は十人十色。今回そんなお話。

 

 

始めに理を入れておく。これは大学定期試験の話で、入試のことではない。

そして、タイトルに”解かない”と書いてあるが、実は解く場合もある。あくまで興味を引いてもらうためのタイトルだ。解かないの後ろにある”?”がミソだ。ブラウザバックしないでおくれ。サブタイトルの分析による過去問活用術は本当だから。決して詐欺ではない。むしろこちらが主題だ。賢くない自分がつらつらと書けたものではないが、では始めよう。

 

1.収集

物が無ければ、分析もクソも無い。まず収集しよう。

目安はどのくらいか?最低でも過去3年分だ。

そしてこれは情報の塊なので多くて損はない。できる限り集めよう。

時期はいつか?できるだけ早めがいい。解くのではなく、分析するのがメインだから。ベストな時期は学期始まり。遅くても試験開始一ヶ月前には収集し終えておこう。

過去問には三種類あって

  1. 先生が配布してくれる過去問
  2. 先輩方が捨てずに残してくれた過去問
  3. 先輩方からの口伝

二つ目が一般的な過去問である。一つ目はとてもありがたいが、とても珍しい。また配布してくれたとしても一年分であることが多いので、分析するには情報量が少ない。そして三つ目は何かというと、試験問題が回収される科目の試験体験談だ。このような科目においては、この体験談が試験対策に大いに役立つ。

一つ目はともかく、その他の過去問は口を開いて待っているだけではやってこない。自ら収集しに行く必要がある。方法としては二種類があって、直接先輩方から貰う or 聞くか、先輩方と強いパイプをもっている同級生から貰うか。前者も社交辞令として何かしらのお礼をする必要があるが、後者は円滑な関係を築いていくためにも対価を払わねばいけない。絶対にだ。

先述の三つ目に関しては、先輩から直接聞いたほうがいい。これは同級生からだと、どうしても伝聞になるため、細かなニュアンスの受け取り方に差異が生じ、情報の確度が悪くなってしまうからだ。サークルなどで縦のつながりを築いておこう。

また、過去問収集というのは鉱脈を探し当てるようなもので、仮に過去問が入手できたとしてもその質は珠玉混合である。だから過去問収集のルートは複数確保しておくべきだ。そして手に入れた過去問は手広く回そう。詳細はあとで解説するが、その方が後々自分のためにもある。決して自分だけのものにしないように。

2.分析と対策

ここからが本題だ。

まず一年分をざっと見てみる。これだけで出題形式が判る。選択なのか、語句穴埋めなのか、それとも記述なのか。それだけでも有意義な情報である。

さらにもう一年分見てみる。問題の流用度などが判る。

このように一年分、さらに一年分と手持ちの過去問を遡っていき、先輩方からの体験談でバフをかけていくことで次のような傾向が見えてくる。

  1. 出題と形式がほぼ毎年同じ
  2. 出題傾向は同じだが、問題は若干変わる
  3. 出題傾向は同じだが、問題は全く異なる
  4. 過去問が出回らないだけで、毎年問題が同じ

一つ目は学生側からすると一番嬉しい科目だ。個人的にはそれでいいのか?と思うし、過去問丸暗記でいい成績を取る人が多いからあまり好きではないけど。このタイプの科目の対策は簡単で、とにかく問題を解きまくること。この際の注意としては、初めから問いに対する回答を丸暗記するのではなく、なぜ、どういった理屈でその答えが導き出せるかを頭の片隅に置いて解くことが重要。教授がご乱心でガラッと問題を変えることもあるだろうから、その時のリスクヘッジだ。また、過去問の丸暗記は本当に時間が無い時の奥の手としてギリギリまで秘めておいた方がいい。

二つ目は一番普遍的なタイプだ。人によってはものこの時点で過去問と同じじゃないといい始める。だが、こういった方々はあまり……その……ね......成績がいいとは言えない。このタイプの過去問は科目によって問題の変わり具合がまちまちで、分析がかなり重要になってくる。例えば、同じ分野を問うているのだが解答が異なる場合と同じ問題でも以前出題されたときは誤文だったものが正文になっている場合がある。前者であれば、なぜこのようになるのかを考えながら過去問を解いていくのが無難であるのだが、後者であれば過去問を解くだけでなく、誤文もどこが間違っているかを精査する必要がある。このようにこの手の過去問は科目により対策法がまちまちなので、分析によりどのように問題が変わっているかを見ていく必要がある。

三つ目は多くの人が過去問があてにならないと語ることが多い科目だ。だが、こういった科目ほど過去問分析が重要になってくる。なぜなら、いくら問題が異なるからといっても出題する分野というのはさほど変わらないからだ。またどういった形式であるかを押さえておくだけでもその後の試験対策に大きな違いが出る。例えば、記述問題がメインなのか五指択一問題がメインなのかによって対策は大きく異なる。前者であれば、他人に説明できる程度に知識を蓄える必要があるが、後者は選択肢の中に必ず答えがあるので、正誤が判別できる程度の知識を蓄えておけば問題ない。ゆえにこういった科目は、過去問をできる限り収集して、どのような分野がどのような形式で出題されているかを分析し、傾向をつかみ、それぞれに応じた対策を講じていく必要がある。

四つ目は滅多にお目にかかることはないが学生側するととても楽な科目である。基本的に問題用紙が回収される科目の過去問は出回らないものであるのだが、どういったわけだか極々稀に出回っていることがある。その中でも過去問と同じ科目というものがあって、大抵は先輩方からの口伝で「あの科目は過去問と同じだよ」と伝わってくる。この科目の対策法は、一つ目と同じく、とにかく問題を解きまくること。また、この系統の過去問で注意しなければならないことは、先生に過去問が出回っていることを知られてはならないことだ。理由は皆さんが分かるように出題傾向がガラッと変わる恐れがあるから。しっかりと勉強していれば、対応できるだろうが、できるだけ手間をかけずにいい成績を取りたいものだよね。だからこそ過去問の存在を先生に知られてはならない。

さて、問題が回収されて先輩方からの口伝が過去問となっている科目はどう対策するのか疑問に感じた方もいるだろう。このような科目は講義担当の先生が講義中や試験前に重要なところ教えてくれることが多々あり、それと先輩方からの話を絡め合わせた上で対策を講じる。ゆえにこのような科目は毎回の講義をしっかりと聞いておこう。

3.おわりに

ここまで私の稚拙で中身がちと薄い文章を読み進めた画面の前にいる君たちは、過去問の活用術について少しばかりは解ったと思う。そしてこれから実際に過去問を分析と試験の対策を始めていくのであろうと思うが、ここで一つ伝えておきたいことがある。

それは過去問を広く共有しておくことだ。

理由は単純で、一人では分析に限界がある上に、また他者の視点を取り入れることで、より良い試験対策を講じることができるからだ。試験勉強はサイクルロードレースのようなものと例えられることがあるが、その所以はこういった所から来ているのだろうなと個人的には考えている。だから、過去問を一人で抱えているのは勿体ない。広く共有しよう。分析力に優れる人には特に。

最後に賢くない私が書いた稚拙で中身の薄い文章が、皆様の役に立てば幸いだ。(おわり)

胡坐をかいていたら再試になったお話

今週のお題「試験の思い出」

以前、このお題に則った記事を投稿していたけど、もっと相応しい出来事があったのを思い出したのでまた書いた。概要としては、タイトルの通りだ。

以前の記事

”薬学部は、比較的専門科目の再試率が高い学部。上位学年になると再試がない方が珍しいなんてこともザラにある学部だ。”

なんてことを書いたが、かく言う私は今まで(執筆時)一度しか再試になったことがなく、ほとんどの学期を再試ナシで終えている。しかも再試になった科目は教養科目であり、専門科目に限って見ればゼロだ。

今回はその唯一の再試についての思い出。

まぁその経緯というか遠因がアホすぎて、自分でもこうしてネタにしているし、学友からは”ネタ枠再試”なんて呼ばれていたりする。

再試になった科目は数学。カリキュラム上では数学Ⅱと呼ばれていた。高校の数学Ⅱと異なり、弊校の数学Ⅱはザックリとした統計学について学ぶ。成績評価が試験結果の平方根を10倍したものであったこともあり、アホさやネタに拍車がかかっている。

再試になった原因は、慢心からくる単純な勉強不足だ。前期にも同じ教員による数学の講義が開講されていた経験から「まぁ前日に過去問みて、公式覚えておけば大丈夫だろ。」という気持ちを抱いていた。直前の週末まで手を付けていなかったことからも慢心していたことがうかがい知れる。だが、試験数日前の行動から”ネタ枠”と称されることになる。

この年の数学Ⅱの試験日はセンター試験のあった週末が開けた火曜日。

察しのいい方は少し見当がついているかもしれない。

地理好きな私は、その週末に息抜きと称してこの年の地理の問題を解いていたのだ。こんなことして再試になったものだから当然いじられる。

その時間を数学の試験対策に充てていたら受かっていたのでは?と。

当の本人である私はというと、試験の出来があまりにも悪すぎて、終わった時から再試を薄っすら意識し、再試を確信した瞬間、どうでも良くなりテンションが上がっていた。自虐に走り、再試になったことはネタに昇華した。

どうやら私、賢くないのに、同級生から再試にならない人間と認知されていたようで、その意外性から話すと驚かれた。また「数学、再試ですw」とピンピンしながら話していたことから、若干怪奇な目で見られたような感じもあった。

試験がすべて終わり、成績開示の日。
ではなく、解説講義の日。
弊校は逸般の大学らしく、試験後に解説講義がほぼ全ての科目である。その日、数学の答案が返却された。

点数は確か24点。

先述の通り試験の得点の平方根を10倍したもので成績評価を行なう。したがって合格点は36点だ。余裕で不合格である。確信が事実に変わった。既にネタに昇華していたので、特段落ち込むことはなく、「あ~やっぱりか~」と内心思い、「見て~w」と友達に見せびらかしていた。

その後、復習を行い、大学に上納金(再試験料)2000円を納め、無事再試験で合格。単位認定される運びとなった。

これが事の噸末である。やはり、慢心していると足を掬われるようだ。

コラム ”一年のうちに遊んでおけ”って言い方が気に入らない

今週のお題「試験の思い出」

弊薬学部だけかもしれないけど、よく言われる「学年が上がると遊べなくなるから若い学年のうちは遊んどけ」って教え、真に受けるとドツボに嵌る。僕はこの言い方が好きではないし、むしろ若い学年(1~2年)こそ勉学に励むべきだ。賢くない僕が偉そうに言えることではないけど。

確かに、時の流れは早いもので、あっという間に学年は上がるから、遊びたい時に遊ぶのはとても大事。
けど、それは忙しくなるからではなく、次の機会がないかもしれないから。
ここ2年のコロナ禍のように。

ぶっちゃけ言うと、学年が上がっても学期中の休日は普通に遊べる。仮に休日が忙しくて遊べなかったとしても、我々学生には長期休みがある。そこで遊んでしまえばいいだけの話だ。趣味を満喫し、余暇を優雅に過ごすことは、なんら難しことではない。

ただそれを実現するために、再試にならないことが必須なだけだ。だが、あいにく薬学部は、比較的専門科目の再試率が高い学部。上位学年になると再試がない方が珍しいなんてこともザラにある学部だ。故に若い学年のうちは遊んどけって言われるのだろう。

しかし、逆だ。

遊びたければ、若い学年のうちこそ勉学に励め、と言いたい。

時間の余裕がある低学年のうちに自分に見合った勉強法を見出しておけば、余暇を楽しみつつ学期を過ごし、試験に挑んでも、さほどのことがない限り再試にはならない。

しかしながら、これを見いだすのはトライアンドエラーの繰り返しで、ある程度の勉強量が必要だ。時間に余裕がある低学年の内は、多少のエラーがあったとしても取り返せるだろう。だが、学年が上がってからそれを見出そうとして、何かしらのエラーを犯したとき、するべきことが多いがゆえにそのエラーが大きな命取りになることがある。

また、学年が上がると、レポート等の課題が課される科目が増えてくる。それらに追われて時間がァァァ無いィィィ()とか、今日はもう寝ない、オールする!というのも往々にしてあるが、それも早いうちに自分のスタイルさえ確立できていれば、どうにかなる。

さらに、低学年の科目は基礎的なものが多く、ここをしっかりと押さえておくと、上位学年になった時、学修がいくぶん楽になる。

だから、若い学年のうちこそ勉強すべきだ。

最後に、学修スタイルを確立する意味でも、バイトしたいなら早く始めた方がいいよw

 

 

学友と朝熊山へ登ってきた話~後編~

みなさまごきげんよう。前回朝熊山の頂上まで登り、朝熊山展望台へと向かい始めた。
今回は朝熊山展望団へと向かい、下山するお話。
それでは、はじまり、はじまり~

sanden-cyclist.hatenablog.com

 

分岐を左に曲がり、展望団へと向かい始める。相変わらず霞がかっていて、空気が湿っぽい。汗が乾かず服がジメジメする。

I君と「熊野古道行ってみたいなぁ~。あ~でもどうやっていく?」と話しながら道を下っていたら、あっという間に金剛證寺の裏手まで下ってきた。

ここから金剛證寺の境内を抜けずに駐車場を抜けていくと展望台だ。ここから舗装路なので、足を滑らせる心配がない。

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展望台に着いた。またしても絶望的な景色である。

金剛證寺の駐車場に

「360度の絶景朝熊山展望台」

って書いてあったのにこれでは


360度の銀世界ではないか


むしろ今までよりも霧が強くなってきている気がする。

展望台の駐車場をぐるっと周り茶屋で食事をとる

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今回も志摩うどんを注文した。
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そのあと当然の如くソフトクリームも食べた。

I君が足湯に入りたいとのことで、展望台の奥のほうにある足湯へ向かった。あいにく自分はタオルを持っていなかったので、入らなかった。

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いつの間にか風向きが変わり、鳥羽方面から風が吹き、雲が山肌を駆け上がっている。より霧が濃くなってきた。

嫌な予感がするので、雨雲レーダーをのぞいてみる。
案の定近くに雨雲が接近してきている。
そして、風も強くなってきた。

I君と下りはどうしようかを話していたのその時


ドーン…ゴロゴロゴロ......


どうやら近くに雷が落ちてきたようだ。
展望台の付近で自分たちの背丈より高いの物は足湯の循環装置しかない。
駆け足で展望台の売店へと入った。

しばらくすると雨が降ってきた。

売店から下界を見渡すと下界はまだ晴れてるようだ。
まだ日が差している。

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10分程経つと雨足が強くなり、大粒の雨になってきた。

そして、雷鳴も

ドーン......バリバリバリ......

と空気を切り裂くような音に変化していった。

雷の影響か売店の電気が落ちた。

しばらくすると電気が戻った。

ピカ
ドォーン......バキバキバキ......

今まで見聞きした中で最大の雷だ。
この雷でどうやら展望台が完全に停電したようだ。

展望台へ逃げておよそ二時間遂に雨が止んだ。

展望台からぐるっと周りを見渡すと、曇ってはいるが到着した時には掛かっていた霧が晴れていた。でもまだ南勢の方では雨が降っているようだ。

再び雨雲レーダーを確認し、I君と相談したのち金剛證寺を抜けて下ることにした。

せっかく来たことだし、以前GWに来たときは参拝を停止していて参れなかったので、金剛證寺にも参ってきた。どうやらこの停電は朝熊山山頂付近一帯で起こっていたらしく、ろうそくの火でかすかに灯されてはいたが、お堂も薄暗かった。

旧参道を通って朝熊岳道まで向かう。基本的には砂利道であるのだが、所々ぬかるみや水溜りがあり、歩くのに苦労した。

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宇治岳道と朝熊岳道の分岐まで下ってきた。ここから朝熊岳道へと入っていく。

ここから岩場が続く。先程まで雨が降っていたので足元が滑りやすい。トレッキングポールがあったので、事なきを得たが、何度か押しを滑らせてヒヤッとする瞬間があった。

途中で水分補給を取りながら、慎重に登山道を下っていく。

十丁の石碑が近づいたときだろうか。
I君が
「あ、くるぶし何かに咬まれた」
と言った。
見てみると確かにくるぶしに丸く肥った虫がくっついている。
専門家でないから詳しくはわからないけど、マダニではなかろうか。

その場で取ると歯が残るかもしれないので、そのままにして下った。

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そして無事下山!

山頂では曇っていたが、登山口に着いたころには天気はぴーかん晴れだった。暑い。

ここでI君は休日診療に向かうためにお別れ。

自分もトイレで用を足してから家路についた。

朝熊駅付近でストラバの計測を止めていないことに気づく。
止めようとしてストラバのアプリを開くと......

アァァァァァ() 計測が途中で止まってログが金剛證寺付近から直線になってるぅぅぅ()

どうやらアプリの再起動がかかると計測が止まるようだ()

家に帰ってのんびりとしているとI君から連絡が。
どうやら咬まれたのはマダニではなく、ヤマヒルだったようだ。

みんなも山に入るときは長袖、長ズボンをはいて肌を極力露出しないようにするのだぞ!
(おしまい)

学友と朝熊山へ登ってきた話~前編~

みなさまごきげんよう

今回は学友に誘われて朝熊山へ行ってきた話。それでは、はじまり、はじまり~

 

期末試験が終盤に差し掛かった頃、とある人からLINEがくる。

 

「こっちの学部は試験終わったけど、薬学部はどう?」

 

以前、GWに朝熊山登ろうと話していたI君からだ。

日程までちゃんと組んできたのだが、予定していた日の天候が悪くその時は計画が流れて結局行けずじまいだった。恐らく、いつ朝熊山に行くかを聞いてくるだろう。

LINEが来たときは試験期間真っ最中だったので

「金曜まで試験がある」

と返信し、いくつか言葉のキャッチボールを経て、その週の日曜に朝熊山へ行くことになった。

 

集合は8:00に朝熊岳道入り口

 

集合場所まではそれほど距離がないのでママチャリで行く。

ママチャリで行くのに加え、一か月半ほど自転車に乗っていなかったので、余裕もって7:30過ぎに家を出た。のんびり乗っても余裕を持って到着できたので出発時間としては問題なかった。

 

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ここでI君と合流し、登り始める。

 

でも、よく考えると不思議なんだよな。入学式でたまたま席が隣やった人と一緒に登るなんて。冒頭で察しのいい方は分かると思うが、実はI君とは学部学科が違う。かと言って出身中学や高校が一緒なわけでもない。

入学式で弊校の学長が
「前後、両隣の人と話してみましょう」
と新入生同士の交流を進める時間があった。
その時、隣だったのがI君。それがきっかけ。
最寄り駅が一緒だったこともあり、仲良くなった。
最近は他の学部人と交流する機会がないので、彼と話すときはいつも新鮮さがある。

 

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脱線してしまったが、話を戻そう。

ちょうどその週の金曜に成績発表があったので、初めは成績の話をしつつ登る。

彼は優秀なので、今回だれてしまったから成績が悪いと言ってもいい成績を取っている。かく言う私はというとまぁ良くも悪くもないボチボチといったところである。

次第に口数が少なくなってきた。

要は運動強度が上がってきたからだ。

登山口は晴れていたのに、登るにつれて霞がかっていた。朝熊ケーブルの廃線跡超える際には森が開け眺望が望めるのだが、曇っていて何も見えない。

当然霧みたいになっているので、汗が乾かずに服がべとべとだ。速乾の服を着ているのに。

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水分補給を所々で挟みつつ、登っていく。

宇治岳道との合流地点まで登ってきた。

晴れていればとても美しい眺望が望めるはずであるのだが......



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うーん......絶望的な眺めだ



下界が余りというかほぼ見えんぞ。

 


ここで再び水分補給をして再び登り始める。
ここからは舗装路なので、かなり登りやすい。

話を聞いているとどうやらI君は朝熊岳道から登るのは初めてのようだ。

少々天候が悪くても登る人はほかにもいるようで、何人かとすれ違った。

中には
「見て~この人マムシ捕まえたんよ~」
とハイテンションで話しかけてきた人もいた。

てか、マムシ捕まえれるん凄いな。

なんなら普通のビニール袋に入れて持ち歩いてるしw

 恐らく、何かの玄人とすれ違ったのだろう。

そうこうしているうちに頂上へと向かう分岐にたどり着いた。左に行けば頂上だ。

ここでI君が「ここ直進でも頂上行けるんよね」と。初耳である。でもあまりよく知らなかったので、直進せずに左に曲がった。

イタチと遭遇しつつもサクッと頂上へ。

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相変わらず霧がかかってきて絶望的な眺望だ。

展望台へ向かうために下り始める。

I君が来た方向と逆方向へと進んでいく。
どうやら彼が言っていたもう一つのルートで分岐まで下るようだ。
舗装路でないことが見ればわかるので、ここでトレッキングポールを出す。
やはり舗装路があるためか、こちらは木や植物が生い茂っている。

直線的に下るような経路だったため、あっという間に分岐まで降りてきた。

分岐を左に進んで展望団へと向かう。(つづく)

続きはこちら

sanden-cyclist.hatenablog.com

 

コラム 旧街道筋を探し出す方法

今週のお題「自由研究」

 

はじめに

ごきげんよう

 

皆さん、自転車で走る際のルート選定で気を付けていることは何だろうか。

 

坂のキツさ、あるいは補給地点のポイントだろうか。

 

恐らく、多くの人が重要視しているのは交通量の多さだと思う。
交通量が増えるとそれだけ事故のリスクが高まるのだから。

 

そこでお勧めしたいのが、旧街道筋だ。
東海道とか中山道とかそういうやつ。

旧街道を自転車で走るメリットってのはいくつかあって

  • ゾーン30になっているなど、制限速度が低いので車に抜かれる際の相対速度が下がる
  • 近くにバイパスとして整備された幹線道路がある場合が多いので交通量が少ない。
  • 元々歩いて通ることを想定されてる道なので、アップダウンが少なかったり、急峻な坂道に出くわすことが少ない。要は無理のないルーティング

世の中いいこともあれば悪いこともあるように、デメリットもいくつかある。

  • 信号のない見通しの悪い交差点が散見されるので出会い頭の衝突が生じやすい。(筆者も何度か見通しの悪い角から出てきた車に当たりそうになった。)
  • 市街地の中心部だと幹線道路であることが多いため上記のメリットが享受できない
  • そうでない場合は、路面状況よろしくないことも…(特に山間部)

自転車の速度域的にはメリットが上回ることが多いだろうと思う。

ここでは自分なりに研究した地図や道路から読み取って旧街道筋かどうかを判別する方法をご紹介していこう。
ぜひルート選定にご活用いただければ幸いだ。

 

Part1.水準点を見つける

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水準点(左)と三角点(右)国土地理院ホームページ https://www.gsi.go.jp/KIDS/map-sign-tizukigou-h14kigou-itiran.htm より引用


これは地図を使って見つけ出す作業だ。

国土地理院作成の地図には高さを表す地図記号として三角点と水準点がある。そのうち今回探すのは水準点だ。

なぜ水準点だけかというと、それらの役割と設置場所が異なるからだ。

  • 水準点
    その地域における高さの基準となる点
    全国の国道や県道等に沿って約2Kmごとに設置される
  • 三角点
    三角測量を行う際に経度、緯度、標高の基準となる点
    水平位置を求める際に用いられる
    設置場所は全国津々浦々

このように水準点と三角点では役割と設置場所が異なる訳だが、水準点が旧街道筋を見分けるのになぜ使えるかというと、明治期に設置された関係でその多くが旧街道筋に存在していることが多いからだ。

 

では実際に見てみよう。

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参考図 伊勢市小俣町明野付近

この様に三角点は点在しているが、水準点は道路沿いにしか存在していない。

 

さてこの地図中には伊勢街道が示されているのだが、皆様はわかるだろうか?
水準点を探してその道筋が判れば大体掴めると思う。

 

伊勢街道がどこか判りやすいように線を引くとこうなる。

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街道に沿って水準点が設置されていることが判る。

ゆえに地図上から水準点を見つけ出すことは街道筋を見つけ出す上で大きな手掛かりとなる。

 

Part2.道路の形状から見分ける

最もベタな手段であるが、道路の形状から見分ける。

地図でも判る場合もあるが、区割りによる特徴なので、これは実走したり、ストリートビューを用いたりする方が判りやすい場合が多い。

見られる特徴としては

  • 間口が狭く奥行きが狭い区割りが多く見られる。
  • 隣の家との接し方が段々になっている(城下町付近に多い)
  • 交差点等なく道なりだが、クランク状の道路となっている
    (これも城下町付近に多い)

以上三点がある。

 

Part3.道標を探す

実走した際に大きな手掛かりとなるのがこれだ。
ルート選定の下調べであれば、Part1Part2で掴んだ情報をもとにストリートビューで確認するといいだろう。

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道標の例1

古くからある街道筋であれば、このような道標が点在している。

また伊勢街道や東海道のようなメジャーな街道筋ならば、卒塔婆チックなこんなのも見える。

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卒塔婆チックなやつ

これがあれば、街道筋であることは間違いない。

 

おわりに

Part1~3の三部構成でお送りしてきたが、慣れるまではなかなか難しいかもしれない。

筆者もそうであった。

ここが街道筋だ!と思っていても実は違ったというのもよくある。
繰り返し地図を眺めたり、実際に走って見たりすることで確認に確度は上がっていく。

正直言って慣れだ。

ある程度慣れてくると幹線道路からの分岐の仕方やその後の経路次第では
「ははぁ~ん、これ旧道か街道筋やな」
とぱっと見で分かるようになってくる。

近頃はGoogleマップにも表示されることが増えてきた。
皆様もちょっとした空き時間に地図を眺めてみてはいかがだろうか。(おしまい)

余ったチェーンリングで時計を作ったお話

みなさまごきげんよう。弊校、長かった試験も終わり、まだ解説が残っているものの実質夏休み突入です。夏休みどれぐらい自転車に乗れるのだろう。暑さのあまりあまり乗らなさそうな気もするが......

 

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今回は、高校時代の恩師から卒業祝いがてら貰ったチェーンリングを利用して時計を作ったお話です。

 

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以前、貰ったチェーンリングを磨いた記事を書きましたが、実はその時貰ったチェーンリングはそれだけではなく、あともう二枚あったんですよねw
sanden-cyclist.hatenablog.com

でもその二枚がちょっと曲者だったんですよね......
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この写真を見てもらうとわかると思うのですが、インナー用と思われる小さなチェーンリングは六つ穴だし、厚歯の大きいものは明らかにPCDが144より大きい。これではなかなか適合するクランクが見つからないだろうし、あったとしても値が張りそうだ。
このままだと、使い道がなさそうだな。
かと言ってタンスの肥やしにするのも勿体ない。



さてどうする。

 

 

 

インテリアとして部屋に飾ってしまえばいいのである。

 

 

 

そのままではあまり映えないので時計としてね。

 

 

思いついたらすぐ行動。
頭の中にざっと構想を描いてホムセンと100均をはしごし材料を買いそろえる。

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買ってきたのは

  • ミニムーブメント×1
  • M5の20㎜ステンボルト×11
  • M5のステンワッシャー×11
  • M5のステンナット×11
  • スチレンボード×1

チェーンリングとムーブメントを固定するのは板だったら何でも良かったので、軽くてかつ、加工のしやすそうなスチレンボードをチョイス。テキトーに買ってきたらホワイトボードマーカーが使える代物だったw

まずはピカールでチェーンリングを磨いていく。
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研磨前

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研磨後

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小さな方に関しては、磨くとかなり光沢が出てきてとても美しくなった。

 

お次はスチレンボードの下穴開け

ピンバイズを使って開ける。
ここでの精度が出来栄えに大きく影響してくるので慎重に。
先のとがったものを利用して、穴をあける位置を予め決めてから開けていく。
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まずはムーブメントを固定する穴を開け、それからチェーンリングを固定する穴の掘削位置を決めていった。


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穴をすべて開け終わったらチェーンリングを固定していく。


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チェーンリングの次はムーブメントを裏から固定する。


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そして、完成!

チェーンリングを磨くのに時間を取られたけど、それ以外はサックっと出来て10分ほどでできた。六つ穴のチェーンリングがいい感じに仕事をしてくれてるので、大まかな時間は掴める。

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一応これ、壁掛けのムーブメントで壁掛け用の穴が空いてるのだが、如何せんかける壁がないので机に立て掛けて使っている。たまにずり落ちてくるのはご愛嬌(おしまい)